OLYMPUS FE-4020

OLYMPUS FE-4020
OLYMPUS FE-4020(中古品入手)

 マジックフィルター搭載、透明なシェルに包まれ鮮やかに輝くクリスタルシェルボディーとの解説を目にし、純正バッテリーに加えて互換予備バッテリーが2個も付いたものがやって来た。珍しく7コイン強の動作品である。

 クリスタルシェルの輝きは透明プラスチックの外装で表現されていた。従って、造りはプラモデルの如しである。

解体補修中
解体補修中

 成型プラスチックにペイント塗装された筐体は、焼き付け塗装の金属筐体程に耐摩耗強度が無く、角の辺りの塗装が剥がれて使用感が増している。背面筐体を再塗装しようかとも考えたが、思い止まり、傷でデコボコとなっていたレンズカバー周囲のヘアライン処理の飾りリングは、例によって小型金槌で叩いて平にした後、傷だらけのヘアラインを隠すべく車用シルバーメタリックペイントで塗装。シックリ仕上がった。

 マジックフィルターであるが、どうやら画像処理ソフトによくある後処理特殊効果を、撮影エンジンで処理しつつ撮影するものらしい。パソコンを使う事無く、撮影現場で特殊効果写真が出来上がるのは利点である。咲き乱れる野花で「ピンホール」、涼みがてらに「魚眼」を試してみた。

 先述銀塩オートフォーカスカメラ CANON EOS-630 で、「またディジタルカメラとなると、現像過程での感光制御部分が画像ソフトウェア上での画像補正に置き換わる事になる。こちらの場合は何でも有りで、銀塩のソラリゼーションは言うに及ばず、表現の幅が飛躍的に広がると考えられる。銀塩をスキャンするにしろ、ディジタル化された写真には今まで表現されたこともない様な新しい試みが成される可能性が大きい。」と悦楽の思いを吐露したが、この FE-4020 では正にそうした事が後処理の画像処理ソフトではなく、撮影エンジン内のリアルタイム処理で行われている事に驚嘆した次第。

 なにやら、金環食後の6月発売となったSONYのハイエンド・コンパクトディジタルカメラ DSC-RX100 には、ピクチャーエフェクトと称して、全13種33パターンが用意されているとの事。今後はCPUメモリの高容量化も手伝ってカメラ内にこうした高機能てんこ盛り画像処理ソフトが内蔵されていくのであろう。フィールドで被写体の息吹を感じつつリアルタイムで画像処理表現をするのがよいのか、現場では精緻な画像の撮影・収集に専念して、後でゆっくりと画像処理を加えるのがよいのか、悩み所ではある。


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