エゲツ
雨月
西行法師が住吉に参詣して、釣殿のあたりの庵に一夜の宿を求めると、そこには老人夫婦が居て、姥の方は月を見る爲に軒を葺くまいと云ひ、翁の方は村雨や落葉の音を聞く爲に葺かうと云い、それを爭って圖らずも「賤が軒端を葺きぞわずらふ」と云う下の句を得たから、これの上の句をつがれたらお宿をしませうと言う。そこで西行が、「月は漏れ雨はたまれととにかくに」と詠むと、夫婦は喜んで招じ入れ、話をしたり、砧を擣たりしてゐたが、軈て西行を其處に殘して寢間へ立去る。
するとその夜の西行の夢に、住吉明~が宮人に憑り移って現れ給ひ、西行が歌道に執心なのを賞め、舞を舞はれたが、頓て~あがりされると、宮人はもとの身になって家に歸る。
曲柄:四番目(略初能)
季節:八月
等級:一級
素
謡
座
席
順
ワ
シ
ツ
キ
テ
レ
ワ
ツ
後
前
キ
シ
シ
ツ
レ
テ
テ
レ
西
姥
宮
尉
行
法
師
人
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