カネヒラ
兼平
木曾の出家の僧が、義仲の跡を弔おうと思って旅立ち、矢橋の浦まで來ると、そこへ老人が棹さした柴舟が來たので頼んで乗せて貰い、湖上から名所々々を尋ねているうちに、舟は何時しか粟津が原に着く。
そこで僧が夜更けてから囘向をしてゐると、甲冑姿の武者一人現れ私は今井四郎兼平であって、先の舟人も實は私であるが今度は私を御法の船に乗せ、彼岸へ渡して下さいと頼み、更に義仲や自分が討死したその時の様子を物語る。
曲柄:二番目(修羅物)
季節:四月
等級:三級
兼平は、義仲の乳母子。愛妾「巴」は妹でもあり、主君といえども兄弟同然。義経軍に追われた義仲の軍勢が粟津が原の地で主従ニ騎となった時、義仲は松原に向かう途中で深田に馬ごと落ち流れ矢に当たって討死してしまう。兼平は絶望し、大勢の敵に向い「一騎当千」の秘術をつくし大奮戦、そのあと「自害の手本よとて」と太刀を銜へつつ馬よりさかさまに落ちて貫かれ「人間串刺し」のように失せる。
素
謡
座
席
順
ワ
シ
キ
テ
ワ
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後
前
キ
シ
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ツ
キ
テ
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レ
従
旅
今
尉
僧
井
・
・
兼
舟
二
僧
平
人
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三
人
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