チクブシマ
竹生島
醍醐天皇に仕える臣下が琵琶湖中にある竹生島明神へ参詣しようと湖畔に来ると、老漁夫と若い女が乗る釣船が来たので声をかけて同乗する。
船からのどかな浦々の春景色を楽しんでいるうちに、竹生島に着き老人は臣下を神前に案内する。
女も神前に近づくので女人禁制の島と聞いていたがといぶかると、老人はこの社の弁才天は女性の神なので女人を分け隔てはしないと説明する。その時女は、実は人間ではないことを明かし社殿へ入っていき、老人も湖の主だと言って波間へと姿を消す。
しばらくして、神殿が鳴動すると弁才天が現れ夜遊の舞楽を奏し、続いて月光の澄み渡った湖上が波立ち龍神も現れ、臣下に金銀珠玉を捧げて勇ましい舞を見せ、衆生済度、国土鎮護を誓って、天女は社殿へ龍神は波を蹴立てて龍宮へと帰る。
曲柄：初番目
季節：三月
等級：五級
素
謡
座
席
順
ワ
シ
ツ
キ
テ
レ
ワ
ワ
後
前
後
前
キ
ツ
ツ
シ
シ
ツ
キ
レ
レ
テ
テ
レ
従
臣
辨
天
龍
漁
才
臣
下
天
女
神
翁
・
二
人
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