OLYMPUS XA2

OLYMPUS XA2
XA2(中古入手)

 そもそもXAに惹かれたきっかけは、バリヤー型コンパクト機の元祖で写りがすばらしいとの雑誌記事を読んでからである。

 初代ペンシリーズは、OMシリーズまで手がけた設計者米谷氏が最初の仕事として「引き伸ばしてプリントしてもライカに劣らぬ画質が欲しい」との思いで、創意工夫でギア数を極力減らしてまでもレンズにコストのほとんどを費やしたとの事であった。XA2はDズイコー35mmF4レンズであるが、初代ペンのDズイコー28mmF3.5レンズの性能は開放時画面中心解像力mm当たり237本、画面平均解像力135本のすばらしい出来で、レンズ設計者早水氏の功績である。手計算時代の設計を最近の電子計算機解析の結果と比較した所、同様結果だったとの逸話もある様である。[1][2][4]

 安めの中古を入手したが、レンズ後玉内部に埃が入っていたのでやむなく分解清掃。造りを知る良い機会となった。その後のコンパクトAFカメラやコンパクトディジタルカメラと違い、レンズがしっかりとした存在感を持っている。写真の映えへのこだわりを感じる構造である。

 写してみてビックリ。心底驚いた。米谷氏の「引き伸ばしてプリントしてもライカに劣らぬ画質が欲しい」思いの具現かな。作例を「写真ギャラリー」へ掲載。

 XA2は3点ゾーンフォーカス式で、写す時もう少しピント周りをいじりたい気持ちもあり、初期バージョンのXAに気持ちが傾いている。


[1]往年のオリンパスカメラ図鑑、マニュアルカメラ編集部編、株式会社竢o版社、笊カ庫
[2]カメラと戦争(光学技術者達の挑戦)、小倉磐夫著、朝日新聞社、朝日文庫
[3]使うオリンパスOM、赤城耕一著、株式会社双葉社、クラシックカメラ Mini Book 11
[4]アサヒカメラ「ニューフェース診断室」オリンパスの軌跡、朝日新聞社
[5]使うハーフサイズカメラ、飯田鉄著、株式会社双葉社、クラシックカメラ Mini Book 4
[6]時を超えるカメラ、松本賢、株式会社竢o版社、笊カ庫
私と同年代の筆者は、中学時代の恋人「PEN-F」と30年ぶりの再会を果たし、自身によるレストア後日々デートを重ねておられる。PEN-FTへの想いを募らせる人が他にも居る、と書店で見かけた時には感激してしまった。レストアを始めつきあい方やPEN-Fによる写真満載のまさにPEN-F指南書。

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