PANASONIC DMC-FX9

PANASONIC DMC-FX9
PANASONIC DMC-FX9(ジャンク品入手)

 かなり早い時期に手振れ防止機構を組み込んだり、ライカ社レンズを採用するなど、総合家電メーカーとしては積極的にコンパクトディジタルカメラ業界で活躍していると感じていたパナソニック、特にも同社の手振れ防止機構が気になっており探す事に。液晶のバックライトが点いたり点かなかったりと云う、ジャンク箱から拾ってきたらしい DMC-FX9 が4コインでやって来た。

 ボディにはライカ社ロゴマーク、レンズには誇らしげに銀塩カメラでなじみ深い LEICA VARIO-ELMART の文字が。分解すべくボディの作り込みを見ると、外装にネジで固定されたプレス部品が多用されており、他社製品に見受けられるネジを隠さんとする情熱は感じられず、なにやら家電製品の雰囲気が。分解して中を見ると、液晶のバックライト用と思われるフレキシケーブルが折り畳まれており、その曲げ部分で銅箔が折れているではないですか。ネット情報ではFXシリーズの共通トラブルらしい。先達の中には0.25mmピッチのフレキシケーブルを半田付けで修理される強者も居られる様で、私も挑戦する事に。フレキシケーブルの表面をカッターで擦って銅箔を露出させ、細いエナメル線やイヤホンコードを分解して取り出したリッツ線等で、折れている箇所をブリッジしようと試みたが、0.25mmピッチはあまりにも狭く、ハンダ付け作業が進まない。さんざん試すもうまくいかず、挙げ句にフレキシケーブルを痛めつけてしまい使い物にならない事態。それではと、部品取り用に2コイン強のジャンク品を手に入れてバックライトを入れ換えるも、またもやフレキシケーブル折り畳みの曲げ部分で銅箔が折れてしまい、茫然自失。

 そうこうしている内に、FXシリーズのバックライト故障等の修理を手がけておられる方がいる事を知り、お願いする事に。送料込み3コイン弱で完璧に直していただいた次第。感謝感激である。

 電池は RICOH R4 シリーズの物が使える事が判り、早速装着。撮影シーンの数は15と平均的な所か。また、別掲 NIKON S520 と同様な料理モードが有るではないですか。このモードでは確かに被写体が美味しそうな色合いに変化する様である。さて、肝心の手振れ防止機構である。さすがに手振れ防止老舗、驚く事に二つのモードが。他社は手振れon/offが殆どと思われるので、特筆に値する。ライカレンズでもあり写りに期待が持てるが、試写結果は後日掲載。

 後日、夜景電飾によるポップアート風写真を具現化すべく、新幹線車窓にへばりついてシャッターを押していると、レンズ鏡筒が固まってしまう事態。流れる電飾ポップアート風写真のもくろみは敢えなく破綻。帰宅後部品取り機からレンズユニットを外して入れ換え甦ったものの、これまでの他社製品には見られなかった新たな発見が。CCDモジュール固定ビスが、+ネジではなく☆型ネジではないですか。この部分のネジとしては初めて目にした次第。

 さて LEICA VARIO-ELMART である。目にとまった花を何気なく撮ってみて驚いてしまった(参考写真)。コンパクトディジカメにしては絶妙なぼけ具合、色合いはまさしくエルマート、古典レンズそのものではないですか。いやはやである。

 その後筐体の弾力感のある黒色塗装全体にベトベト感が出始め、持つと手に違和感が。塗膜の劣化と思われ、アルコールや常用ガラスマイペット等での洗浄を試みるも改善せず。それではと、いつもの車用ゴム部材再生シリコン系スプレーの液剤を塗ってみるとこれが効果てきめん。


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