CANON IXY800IS

CANON_IXY800IS
CANON IXY800IS(ジャンク品入手)

 各社ディジタルカメラへ込めたコンセプトの違いを味わいたいと試しているのだが、大御所CANONが手つかずと云う事で、2コイン強の時々ピントが合わなくなるとのジャンク品がやって来た。電源を投入すると確かにボケボケ。レンズ駆動部が動ききっていない事も考えられ、早速分解するもレンズユニット周辺はこれまでのどの機種よりも複雑なものだった。レンズユニットそのものを分解するともう元には戻せないと感じられ、敢えなく敗退。分解を進めて感じたのだが、大抵は途中でサブ基板へコネクタ接続されているであろう箇所も切れ目無く延々と延びて他の機能部品へ向かっており、フレキシケーブルがやけに長い。

長いフレキシケーブル
長いフレキシケーブル

 この様なフレキシケーブルの取り回しはどこかで見た事があった。EOS-630である。コネクタ接続無しで長いフレキシケーブルを取り回すやり方は、CANONの伝統なのだろうか。更に、コンパクトディジタルカメラにしては珍しく、光学ファインダーが造り込まれている。しかも液晶画面近くのボタンで液晶画面表示を消す事が出来、銀塩コンパクトカメラよろしくズームと連動して視野角が変化するファインダーを覗きながらの撮影スタイルとなる。確かにこの頃の銀塩コンパクトカメラからディジタルカメラへ移行してきたユーザーにしてみれば、カメラ背面の液晶画面をモニターしながらの撮影は不慣れであった。習慣的にファインダーを覗きたくなったのは理解できる。CANONの作り手にしてみればこうしたユーザーへの心遣いだったのかも知れない。CANONのこのモデル以降からは光学ファインダーは無くなっている事や、前述の長いフレキシケーブルの取り回しを考えるに、このモデルは銀塩EOS時代から本格的ディジカメへ移行する過渡期の製品だったのではないかと感じた次第。

 さて、ピンぼけである。レンズユニットの交換を決断し傷だらけの完動品を別途入手したが、結局全面傷だらけの外装と液晶を先に入手した綺麗なものと組み替えて甦った次第。

 街中が電飾に色づく季節にストロボ無しの手持ち撮影に挑んでみた。手振れ防止が効いたのか、目視に近い描写に納得。


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