L-E5


L-E5
VICTOR L-E5

 既述の様に A-N902 のPHONO入力を活用すべく SL-5 を入手して手持ちLPをかけたりしていたが、屋内作業中のBGM用にと用意した別掲バブルCDラジカセ Panasonic RX-DS50 にAUX端子があり、それなら屋内作業中にもLPを聴きたいと、フォノイコライザアンプ付きレコードプレーヤーを検討するに至った。設置場所の制約やインサイドフォースキャンセルを必要としない事もあり前述 Technics SL-5 系統、フォノイコライザアンプは付いていないもののベルト溶けの Technics SL-J22 を手に入れて修復後LPをかけていたが、かなり古い低価格帯ベルト駆動の事もあり、回転変動が気になり今ひとつしっくりこない。そんな中、ターンテーブルの調速ストロボスコープが組み込まれている機種を見かけた。

調速ストロボスコープ
L-E5 調速ストロボスコープ

 VICTOR LE-5 である。巻頭言で記述した様に、45年以上前にレコード再生に使っていた Lenco L85 プレーヤーは浮かせた天板上で調速ストロボスコープ付きターンテーブルが回る代物だった。

Lenco L85 調速ストロボスコープ
Lenco L85 調速ストロボスコープ

 懐かしさ一杯となり、早速4コインでやって来た。リニアトラッキングアームが動かないのは駆動ベルトの延びが原因、太めのものだったがとりあえず手持ちのやや細めベルトと交換(後日適正寸法のベルトと交換)した。

ベルト交換&内部整備
アーム駆動ベルト交換&内部整備

 一応リニアトラッキングアームが動く様になったので、試験用LPをオートリピートモードでかけてしばらく放置、頃合いを見計らって様子を見るとアームが時々挙動不審、瞬間的に左右に振れる事があると判明。機構部分のオイル固着か調整の問題を疑い、サービスマニュアル片手に色々調整を試みるも、どうやら電気的な適正位置決め回路が不調と判断。アームの適正センター位置からのずれを、オペアンプでずれ幅に比例した電圧としてモーターへフィードバックする仕組みと考えられるが、このオペアンプが正常に動作していない様に見える。AN6552である。

アーム位置誤差検出オペアンプ
アーム位置誤差量電圧変換オペアンプ

 ダメ元でAN6552を交換すべく探すと、いらっしゃいました、既に製造終了品のAN6552を未使用品で提供しておられる先達の方が。早速入手し交換すると、LP全域に渡ってリニアトラッキングアームがとてもスムースにトレース。

 調速ストロボスコープ付きターンテーブルに目を奪われての入手となったが、 L-E5 はコアレスDC型FGサーボモーターによるダイレクトドライブ方式を謳っており、ストロボスコープは調整もドンピシャリ、まったく揺らぎを感じない。純正カートリッジも好みの音を奏でてくれるので、LP再生の度にウットリ。予備品として純正カートリッジの出物も手に入れた次第。


[1]VICTOR L-E5の仕様 ビクター、https://audio-heritage.jp/VICTOR/player/l-e5.html
[2]GIRADISCOS JVC-LE5、http://www.altafidelidad.net/?p=4488
[3]JVC L-E5 - vintage-audio-laser.fr、http://vintage-audio-laser.fr/viewtopic.php?t=325
[4]JVC MD-1034 datos tecnicos & especificacien、https://es.hifispeaker.wiki/item/jvc-md-1034

Return