DIATONE DS-201

DIATONE DS-201
DIATONE DS-201

 半年以上VICTORのSX-F1を朝から晩まで鳴らしていたが、どうしても例のDS-B1の中高域のしっとり感が忘れられず、かといって低域側にも伸びが欲しい事もあり50周年記念モデルではないがネットで入手。30年落ちである。仕様的には20cmコーン+5cmコーン+1.5cmドームとある。既に先達の人達が解体したりオーバーホールしたりして楽しんでるモデルでもある。

 ネットによると結構ネジやらスーパーツィーター化粧パネルに錆が出ているケースが多い様であるが、届いた物は使用環境が良かったらしく見栄えはそれほど悪くなかった。早速清掃、瞬間接着剤を利用したキャビネット捲れ補修、家具用ワックスによる磨き込み後、いつものシリコーン系ゴム再生液をスピーカーエッジ周りに塗布して綾戸智絵CDによるガンガン鳴らし込みを実施。

 ワクワクしながらのいつものバイオリン曲リファレンスCD試聴であるが、最初の曲はモコモコメタメタ、3〜4曲目ぐらいから堅さが取れてきた感じ、CD二回目でなんとか聴ける様になってきた。音の粒が細かく多い感じで圧倒的に透明なスケール感を醸し出している。連日センチ単位でスピーカ位置を微調しながら朝から晩まで鳴らし続けた後、帰郷した娘が持ってきたフルート入りのJAZZ演奏を鳴らしたら奏者との隔たりを感じない程に音場空間を奏でている。ネットでは低域側が足りないとの記述も見受けられるが、むしろ低域を空間に広げてスケール感に繋げる味付けではないかと感じられる。305NHKモニター直系の音との評もあり、そうかも知れないと思わせる雰囲気である。ハスキーなボーカリストを思わせるSX-F1と比して音域が広く素直な音出しのDS-201、バイオリン曲では弦の一本一本まで聴き取れそうなSX-F1に対してバイオリン自体の木質の音まで聴き取れそうなDS-201、甲乙付けがたい。

 数ヶ月経過後、最終的には常時使用するスピーカとなっている。奏者の気配と楽器の音色が直接迫ってくる透明な音場再生が気に入った次第。深夜、ミュージックバードをそのまま流している我が地域のコミュニティFMから流れてきた聞き慣れたシナトラの唄に、あれ、こんなのだったのと思わず聞き惚れ再認識したり、いつも耳にしていたはずのクラシック曲がやけに新鮮だったりと、このスピーカに換えてから我が音楽生活が豊かになった心持ちである。

 サブプライム問題が世界を駆けめぐった翌年の正月、ネットでDS-201の出物を見かけた。常用系統のスピーカーは終生この機種で行こうとの気持ちが固まってきていたので、予備としての購入を決意。届いた品はこれまで鳴らしていたものと比してネジやスーパーツィーター化粧パネルに発錆が多いが、木目調の色合いである。ひととおりの整備とガンガン音だし後のバイオリン曲リファレンスCD試聴で、今まで鳴らしていたDS-201と比して左右位相のバランス乱れが無いと感じられる。音だし後間もないせいかもしれないが、心なしか中音域に厚みがあり、ピアノの低域再生も心地よい。ダークブラウン基調の色合いが部屋にマッチすることもあり、まずは今回入手したものを鳴らし潰し、今まで鳴らしていたブラック基調のものを予備品とするつもりである。


悦楽の思い

 再掲で恐縮だがダイアトーンには数々の名スピーカーの開発に携わった知るひとぞ知るスピーカー・エンジニア佐伯多門と云う方がおられ、自書で低音再生や高音域の帯域を欲張らずに高能率のスピーカによって中音域を充実した方が全体の周波数特性バランスを良くすることが出来ると述べておられる[7]。今はなきブランド、ダイヤトーンはそうしたポリシーを持ったスピーカーだったのだと感慨を新たにしている。


[1]サウンド与太噺、森本雅記(日本のミスターアルテックと呼ばれた方)、http://hwm8.gyao.ne.jp/nao-sakamoto/yota/top.html
[2]真空管アンプ・スピーカー作りに挑戦、技術評論社、男の自由時間
[3]The BigBlock part14、廃ページ
[4]Altec 409B 20cm同軸フルレンジ、http://www.ceres.dti.ne.jp/~takojin/Speakers/altec409B.htm
[5]ALTEC 409Bと409-8E、http://modernjazznavigator.a.la9.jp/audio/a5.htm
[6]DIATONE スピーカーシステムDS-B1の仕様、http://audio-heritage.jp/DIATONE/diatoneds/ds-b1.html
[7]真空管アンプと適合するスピーカー、http://www.geocities.jp/asd2251sxl2001sax2251/speakerfortubeamp.htm
[8]DIATONE DS-B1、http://www007.upp.so-net.ne.jp/module/Studio/DS-B1.htm
[9]TANNOY Mercury M2、http://tukipie.net/eng/audio/TANNOY_MercuryM2.htm
[10]Tannoy Mercury M2 loudspeakers、http://www.tnt-audio.com/casse/mercury2e.html
[11]くりぷぴょん、廃ページ
[12]Speaker workshop による音響測定、http://www.gem.hi-ho.ne.jp/katsu-san/audio/Speaker/Speaker_Workshop.html
[13]スピーカーのウレタンエッジ代替え品製作 、https://masagoon.exblog.jp/20719711/
[14]スピーカー修理テクニック|スピーカー修理日記、http://ameblo.jp/sp3/theme2-10001708739.html
[15]B級リビルド ツィーター修理、http://tanoshiib.web.fc2.com/sub5.htm
[16]B級リビルド ウーハー修理、http://tanoshiib.web.fc2.com/newpage40.htm
[17]あの時代、オーディオへの憧れを今再び、憧れ探求隊編、株式会社竢o版社、笊カ庫
[18]DIATONE スピーカーシステムDS-201(DB)の仕様、http://audio-heritage.jp/DIATONE/diatoneds/ds-201.html
[19]ダイヤトーン DS-201分解 、http://yuredsure.blogspot.com/2012/12/ds-201.html
[20]ダイヤトーンのDS-201、http://variouskraft.com/AUDIO-3menteSP1-12_DIATONE_DS-201.html
[21]DIATONE DS-201の分解手順、http://pasokonosusumetokka.blog.fc2.com/blog-entry-63.html
[22]SANSUI LM011、http://audio-heritage.jp/SANSUI/speaker/lm011.html
[23]ユニーク・スピーカーシステムの開発、http://www.ishinolab.com/modules/doc_serial/audio_history_japan/serial001_008.html
[24]スピーカー修理 アルテックフルレンジ、https://ameblo.jp/yamadatenzan/entry-12185075699.html
[25]Speaker Technology、https://www.dagogo.com/speaker-technology/3/

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