A-N901


A-N902
PIONEER A-N902

 金環日食の翌年の冬真っ盛り、音が歪むというA-N902が2コイン、そして音が出ないというA-N901が4コインでやって来て、A-N901はDC電源系統のヒューズ交換後、周期的にジジジと電源周りから異音がするA-N702との入れ替えとなっていた。音が歪んでいるA-N902はどうやらプラス側電源が出ておらず、片電源増幅となっていた様で安定化電源ICを交換するも状況変わらず。回路図のない中、A-N702から出力FETを外して交換したり、前段増幅素子チップを交換したりと試みたが万策がつきてしまった。後期モデルのPHONO入力付きを常用したい心もちが募り、これまでに無い投資となる7コインで「正常に動作しました」とのA-N902の2台目がやって来た。

Repair works on A-N902
断念した、音が歪むA-N902の修理

Parts Layout of A-N901
A-N901 内部部品配置

Parts Layout of A-N902
A-N902 内部部品配置

 A-N902はA-702のPHONO入力モデルで、内部部品配置は当然A-N702と同等、ドーターボードにフォノイコライザたるRIAA補償のフィルタ系部品が余分に付いている。A-N701、A-N901、A-N702と内部を見てきたが、本機A-N902は電源の電解コンデンサが黒色化粧をしておらず、アルミ地にPIONEERの新世代ロゴが赤くプリントされている。

PD-N902 & A-N902
N902シリーズセット

 早速比較試聴用バイオリンとJAZZボーカルCDを試すと、A-N701、A-N901の音づくりと後継モデルA-N702、A-N902は明らかに異なる傾向と判明。前掲したサブトランス無しの内部簡素化後継モデルたるA-N702やA-N902の方が、A-N701やA-N901より響きが明瞭でバイオリンが瑞々しい。HEX-MOSFETの音に取り憑かれ、A-N***シリーズ蒐集状態であるが、内部簡素化後継モデルA-N902で納得一段落である。PHONO入力付きモデルを常用する事になり、そろそろレコードプレーヤの準備を始めたい。


[1]PIONNER A-N701、オーディオ解体新書、http://kameson.net/audio/A-N701.htm
[2]HEXFET アプリケーションノート AN-937(英文、構造図参照)、International Rectifier、http://www.irf.com/technical-info/appnotes/an-937.pdf

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